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Em11

品を作り、春を鬻ぐ、彼女の夢はこの国の冬を買い占めること。くたびれた体を湿ったベッドに横たえて、知らない男の腕の中で、卵の殻のように壊れやすい眠りを眠る。子どもたちは農夫のふしくれだった手を逃れ、市場…

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無頼と社員

仕事を一度手放して、大学院に入ろうかと考えている、という話を父親にしたら、ほとんど当惑した様子で、しかし結構はっきりとした言葉で反対された。眉間にしわ寄せて半ば目を伏せながら、少し首を傾げるあの仕草。…

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忘れてくれるなよ

『厭世詩家と女性』ときいたら俺は俺とあんたが並んで立ってるところを想像するよ。ずいぶん涼しくなった。結局あんたの前では一度も着なかった洋服に袖を通して、あんたの光のない目とか、体の輪郭のことを考えるよ…

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合言葉を決めようぜ

ごう‐びょう〔ゴフビヤウ〕【業病】 ・前世の悪業 (あくごう) の報いでかかるとされた、治りにくい病気。難病。 (デジタル大辞泉) ・前世の悪業の報いによって起こるとされる、なおりにくい病気 (精選版…

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爆破しよう、火薬なら担いできた

大蒜ベーコンブナシメジを菜箸ではなく普通の箸でジャーッと炒めて塩胡椒振ったところへ茹でたパスタを投入したものをフォークでもなくその普通の箸のままずるずる啜ってビールをぐびぐび飲んでいる、白目で。パンツ…