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詩を考える

詩が、読めん。 名だたる文筆家と一つ屋根の下で暮らしていて、尚且つ家主の身でありながら、こんな台詞が出てくるあたりイッツ・ア・お里が知れ太郎。今晩あたり階上(もしくは階下)で寝食をむさぼるかの厭世詩家…

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もしもお酒が飲めたなら

下戸だ。 力いっぱい下戸だ。 もし、あなた。ほろよい一缶で酩酊を体験できるのならば、それはむしろ安上がりではないですか。幸福ではないですか。と問う人があるかもしれない。否。下戸はつらい。下戸はつらいん…

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クリアランス

uri gagarn / Clearance 頭に浮かんだもの: 午前4時の窓から差し込むやけに青白い日光。糊のきいたワイシャツ。肌寒い夕方。真新しいステンレスの輝き。古ぼけたステンレスの濁り。自分の…

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あしおと

歩くとき、足音に気を配っている。 踵を引きずるように歩いてはいけない。つま先を地面に叩きつけるように歩いてはいけない。踵を、そっと、地面に置くようにして、ゆっくりたしかに歩かねばならない。 ちょうどい…

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神様がくれたもの

僕のふくらはぎにはおっぱいがある。 いや、何、こんな書き出しで始めたからって、別に気が狂ったわけじゃない。確かに、今月家計が苦しいとか、毎日退屈だとか、毎夜ごとの歯軋りのせいで右の下の奥歯のエナメル質…

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天国で暮らそう

死後は天に召されよう。 こんな科白を日常で放てば、次の日からあだ名が「ジーザス」になったり、「釈迦マン」になったり、「天竺小僧」になったりするかもしれない。でもそんなことに負けたりしないで、ともかくみ…

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うちに

困窮、と書くと少々大袈裟だが、ともかく、僕も人並みにお金に泣かされてきた一人である。一社会人としてカウントできるかどうかはさて置いて、自分の飯を自分で確保できるようになってからは、ようやくお金に泣かさ…

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新屋敷 1

1. たとえば、「忘れられない友人の話をしてください」と、暇な誰かに聞かれたとする。おれはそういう時のためにとっておきをいつでも出せるように用意してあって、それはこんな風に始まる。 22歳の7月だった…

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アルコール

身体がアルコールを受け付けないというのは淋しいことだ。これまでの人生、いわゆる微酔というのを経験したことがない。常に素面か酩酊のどちらかである。飲み方が下手くそというのはあるだろうが、それにしても意識…

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エンターキーに馳せる

これでいて結構キーボードには思い入れがある。青春の半分をコイツに叩き込んできたのだから、否が応でも情が沸くというもので。いや、美談にするのはやめよう。率直に言えばめんどくさいこだわりがある。 キーボー…