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悟られないように

真冬も一つ手招きをしたら近付いてくれそうな程に距離を詰めたような風が窓硝子と縁の隙間から少しばかり入り込んで、夏場に横転して作(創)った傷痕が癒えないままの肌の表面に浮かぶ粉吹きで雪だるまををつくろう…

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夢寐

午前11時。 カーテンの隙間からちらつく配電線にピントを合わせながら、ゆっくりと身体を起こす。背筋に肌寒い空気が流れたが身震いはしなかった。もう少し早く起きていれば、幸福を齎す陽光が溢れる部屋で二度寝…

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ザ・お金丸

管理人の身でありながら、長らく沈黙を破れなかったことをかたじけなく思う。留守にしていたということでなんとか言い訳の体裁を取りたい。取らせて欲しい。世に必要なのは”まことのこと”…

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無題

17歳の勃起みたいにむくむくと創作意欲が湧いてきていて、久しぶりに小説を書いている。平日家に帰ってきて酒飲みながら1時間くらいこつこつと、月曜に思いつきで書き始めたからとりあえずこの1週間続いたことに…

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寝言

私は「全部」が良かったの。 って言うからあげた、全部。 自分が人よりも何倍、何百倍劣っているから「全部」渡してやったらこちらの取り分はゼロ、むしろマイナス、だけどまあ良かった。腐れ縁ながらも信頼はして…