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硬いパン

硬いパンが好きだ。フランスパン、ベーグル 、ドイツパン、カンパーニュ、などなど。

もともと歯応えがある食べ物が好きで、パンになるとその嗜好が顕著に出る。父親に「噛めるものは食べている感じがしていいんだろ」と言われた。ピンポン。顎を使いたい。

 

特に好きなフランスパンについて話す。外側(クラスト)が口が切れるほど硬く、内側(クラム)がもちもちとしているようなのが好みなのだが、これはなかなか家では作ることができない。

みずみずしい食感を持たせるには、水分量を増やさねばならず、水分量は増やせば増やすほど生地がべたつき、扱いにくくなる。加えて外側をパリッと仕上げるには、高温かつスチームで焼き上げる必要があり、家庭用のオーブンではなかなか難しい。というか、フランスパンは粉と水と塩のみで作られるため、プロのパン職人でも腕を試されるような難しい代物なんである。

シンプルなだけにそんなに高くもないし、おいしい店で買うのがいいと思う。何回か作ってみて学んだ。まあ私が下手なだけかもしれないが。

 

おいしいフランスパンをゲットしたら、買ってきたその日のうちに、そのまま食べる。添加物の入っていない素直なパンは、時間が経てば経つほど味が落ちる。焼けたその日が一番うまい。うまい。

クリームチーズ とサーモン、トマトなんかでカナッペにしてもいい。簡単なのに華やかで、パーティーなんかで出すと喜ばれる。うまい。

時間が経ってしまったら、牛乳と卵にじっくり浸してフレンチトーストにして食べる。硬いパンが好きだと言いつつ、やわやわふるふるのフレンチトーストは好きだ。うまい。

 

まあ、偉そうにこんなことを言いつつ、私が最近ハマっている食べ方は冷凍したのをそのまま食べる、てやつである。フランスパンへの冒涜な気がする。でも、カチカチになっていて、噛めば噛むほど粉の味がしてうまい。うまいんだよな。硬ければなんでもいいのか? 私は。

二階角部屋南向き

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